ソフトウェアデベロッパ/DevOpsエンジニア 坂本慶己
定常的な業務を自動化して、より困難な仕事に集中できるような環境づくりに邁進したい
この一年で、役割・業務・やりがいなど、どんな風に変化しましたか?
この一年での大きな変化は、社内の開発環境を統一したことです。具体的には、全ての開発業務手順を定め、Githubにコードをプッシュしたら自動でテストを実行し、デプロイする準備に持っていくようにしました。また、私の手が入らなくてもエラー対応ができるようドキュメントの整備や自動化を進めました。さらにはCodeCovを社内に導入し、社内全体のコード品質を視覚化しました。
これらを実施した背景としては、一つひとつのトラブルやエラーに対応する人的コストを減らし円滑に解決を図るため、また開発スピードをこれまで以上に早めるため、そして私自身の時間を他の業務に捻出できるようにするためです。
このような環境や仕組みを導入することは以前から構想していて、ちょうど会社の問題意識とタイミングが合ったので実行に移すことができました。また導入に際して、自分の知識として持っているものや前もって作っていたものもあったので、比較的スムーズに進められたと思っています。現在、仕組みはほぼ完成に近い形になり不便はないものの、もう少しうまく行かせたい部分はあるので今後もブラッシュアップを進めます。
その他の業務としては、OSSライブラリであるOpenJijのメンテナンスを担当しています。ソフトウェアは放置すると動かなくなるので、常に動かせるように整備しています。新しい環境でビルドできるかを監視したり社外からの要望を聞いて対応し、手間のかかるものはワンコマンドで自動化したりと、OpenJijをより使いやすくするために色々と進化させています。最近では、Intel MKLに対応させたりしました。
さらには、最近は社内のライブラリやツール・アプリが増えてきたので、ドキュメントを自動的に構築するための仕組み作りをしています。
私は、今あるものや進めていることに対して問題発見をし徹底的に調べ、課題解決に繋げていくための工程や具体的な道筋をどうするかを考え具現化することにモチベーションリソースがあるので、この一年で進めている業務は非常にやりがいのあるものです。Jijは、まだ「どうするか」が決まっていないことが多く、ルールや方法を定めていくフェーズなのでその過程に関われることは貴重な経験だと思っています。
この一年で変化した、新たな目標やチャレンジしたいことは何ですか?
以前のインタビューで「社内環境や業務環境をより良い方向に発展させたい。」と述べましたが、先ほどもお話した通り様々な観点で業務の自動化や仕組み化を進捗させることができました。今後も、今ある定常的な業務をできるかぎり自動化して、私もメンバーも他の仕事にさらに集中できるような環境づくりに邁進したいです。そして、より工夫が必要で困難なことに対して、中長期的に成果が出せるよう着手していきたいと考えています。
また、コンピューターに詳しい情報系の人材にぜひ入社してもらいたいと願っています。まだ表に出ていない様々な問題を情報科学の専門家の目線で発見し、解決に向けて議論・対応できるような方と一緒に仕事ができたらいいなと思っています。Jijではスーパーコンピューター用の特殊なプロセッサーを使うことができ、それを作っている会社の人と話してフィードバックをすることも可能なので、コンピューターが好きな方にとっては非常にいい環境で仕事ができると思います。
Jijの特徴でもある、コミュニケーションの多さによるメリットや効果をどんな風に考えていますか?
私の役割の特性上、各メンバーがシステムなどについてわからないことがあった場合、すぐにコンタクトを取って対応をすることが多いので、日常的に各メンバーとのコミュニケーション機会がたくさんあります。
また勉強会や輪読会は、知らないことがあってもなんとなく耳に入れていたら知識の幅が広がり、どこかのタイミングでその知識を活用できることもあるので、参加することはメリットに感じています。
そして定期的な役員との面談では、取り入れたいシステムや環境、チャレンジしたい事などについて様々な提案をすることで実際に実行に繋げられることが多いので、面談は私にとってとても貴重な機会です。
仕事以外に興味のあることや休日の過ごし方を教えてください。
休日は本を読んで過ごすことが多いです。情報系の専門書以外にも、哲学や芸術にも興味があるのでその分野の書物や小説・思想書・ルポルタージュなど幅広く読んでいます。
また学生時代に写真部で美術評論などをしていた経験から、今も美術館にしばしば足を運んでいます。最近では、ゲルハルト・リヒター展が非常に見応えがありました。
仕事に繋がるものとしては、パソコンの情報や知識をインプットしています。最近は新しいM2 MacBook Airを購入したので、それを使いこなすために費やす時間も多いですね。
私は実家がお寺のため、昨年までは一定期間修行に出ていましたが、それが終わったため今は精神的に楽な状態で仕事に向き合うことができています。